犬らしい行動?

駒沢オリンピック公園(東京都世田谷区)で開催された「動物感謝デー」で、ドックダンスのイベントが行われていました。その中に、優雅に踊るボルゾイと飼い主さんのペアを見つけました。独立して狩りを行う狩猟犬であるボルゾイは決して訓練しやすい犬種ではありませんが、大きな体を悠々と動かしながら、うれしそうに芸をこなしていた姿が印象的でした。その時たまたま隣にいたトイプードルの『ザウバー』とお友達になりました。

そして、東京都の三軒茶屋にある動物病院で、私はそのトイプードルと一緒にいました。ザウバーが引き寄せてくれた縁で、かねてからずっとその必要性を感じながらも実現できなかった、動物病院とドックトレーナーのコラボによる「動物病院でのしつけ相談」を開始することになったのです。

動物病院にはたくさんの子犬たちがやってきます。子犬のしつけはとても大切で、その時期にまちがった接し方をしてしまうと、将来問題行動を起こす原因にもなります。正しく接することができれば、成長してからそんな悩みを抱えることなく、心地よい付き合いができるようになるのです。

私自身の「子犬を飼い始めてできるだけ早い時期に、困っている飼い主さんがいたらお役に立ちたい」という気持ち、そしてフラン動物病院側の「プロのドックトレーナーから、しつけを飼い主さんに指導してほしい」という気持ちがひとつになってしつけ相談を開始しました。

私は動物病院でトイプードルのザウバーを待っていました。しばらくしてドアを開けて入ってくるザウバーの姿を見つけたので、あいさつをしようと準備していたのですが、彼は全然私には気づかず(興味がなかっただけ?)目の前をスーッと素通りしてしまいました。その行先は犬用のトイレ。トイレの前まで行ったその時でした。「アウ」となんとも控えめな声で鳴いたではありませんか。

えー!私はザウバーが何かしゃべった気がして、思わず飼い主さんの顔を見ました。飼い主さんは、「え~、今?う~ん、しょうがないなあ」と言ってトイレのドアを開けました。するとザウバーは躊躇もせず犬用のトイレの中に入っていき、彼の頭の高さよりも少し高い位置にある洗面ボウルに頭を突っ込みました。そして再度「アウ」と控えめな声で鳴いて「水を出せ」と言ったのです(笑)。

飼い主さんが「はいはい、わかりました」と言いながら、言われるがままに水を出してやると、ザウバーはひと口、ふた口、満足そうに水を飲みまじめました。

そんなステキな「会話」が目の前で展開され、私はあっという間にザウバーのファンになってしまいました。何ておもしろい子なんだろう!

しかし飼い主さんによると、ザウバーは今よりもっとおもしろいことをたくさんしてくれたそうです。そしてそのエピソードを色々と聞かせていただきました。

トイプードルのザウバーの面白エピソードはまた次回。